
前回に引き続き、甲子園に出場経験のある強豪校の食トレについてご紹介する記事の第3弾となります。
【その1】

【その2】

最初の見出しでは「栄養コラム」と題して、日々練習に取り組んでいる選手たちに必要な栄養関連の情報を提供していければと思います。
今回の記事も日々甲子園を目指す球児たちがどのようにして体を大きくしているのか?そしてその体を大きくするための食事についてご紹介していこうと思います。
朝食は1日のスタートに大切な要素

スポーツ選手にとって3食の食事を食べることは非常に大切なことです。特に朝食は1日をスタートさせるためにとても重要なものです。
現代では朝食を食べないアスリートもいるようですがその理由として挙げられるのが「練習のしすぎで食欲が湧かない」「寝る直前にしっかり食べてしまう」といったことですが、朝食を抜くことによって体温や血糖値が下がった状態になり練習時のエネルギー不足や軽度の脱水症状を引き起こす可能性があります。
強豪校の食トレをご紹介!!
「朝食」がいかに重要なものであるのかを理解できましたか?
ここではさらに具体的に強豪校と言われているチームがどのような食トレに取り組んでいるのかについてご紹介していこうと思います。
金光大阪(大阪)
体重を増やすだけでなく大会を勝ち抜くためにも食事量は重要
金光大阪では以前、合宿で夕食を最も多く食べたピッチャーに翌日の練習試合の先発を任せたことがあり、競い合って食べることでチーム内に「もっと食べよう」という雰囲気が生まれたそうです。
食事という観点で寮がある学校は有利だと監督は話しています。チーム作りの部分でも寝食を共にしてきた絆は強力で、試合のここぞという場面で発揮される団結力が養われると言います。
体重増加という目的に加えて、食事量を増やすことは夏の予選を乗り切るためという意義もあります。
夏場の大会は勝ち上がるほど試合日程がタイトになるので、体重ダウンが予想されます。そこで大切なのが試合前には絵なるギー弦となる炭水化物を多めにとることが大切なので夕食や朝食で意識して食べるのが良いです。
「食」に対する意識を変えることで野球以外でも成長できる
食に関して継続して取り組む姿勢が体を大きくします。サプリメントやプロテインはあくまで「補助」なので一時的飲んだからといってすぐに体格が良くなるわけではありません。
以前、副キャプテンを務めていた選手は食トレへの取り組みが中途半端だったそうですが、サボり気味だったことを反省してリスタートしたところ、体重が5キロ増えてプレーが光り始めたことに加え、受け答えや表情まで変わってきたと言います。
一つでも意識を高く持てた選手は変われますし、その自信が他の部分でも波及していきます。
鳴門高校(徳島)
親子で取り組んだ食トレ
鳴門高校は秋の大会で相手チームに逆転負けを喫したことがきっかけで、監督が「何かが足りない」と考え以前から導入を検討していた食トレを行うことを決意しました。
実際に食トレを導入後、フィジカルだけでなく、メンタル面でも顕著な変化が現れたと言います。
お弁当を含めた3食、体づくりのために必要な食事を用意してくれる保護者の姿を見て、それまで好き嫌いのあった部員も、残さず食事を摂るようになったと言います。
また、お菓子やジャンクフード、炭酸飲料などを口にすることが一切なくなり、小魚やナッツ類、100%果汁ジュースを完食としてとるようになりました。
親への感謝で意識が変わった
チームの監督は「親への感謝で自覚がついたことは間違いありません」と語っており、食欲がないとき、無理をしてでも食べたり、逆に食べたいものを我慢したりするなどの経験が、精神面での成長に結びつきました。
選手たちの間でも「食トレでこれだけ頑張っているのだから、ちょっとやそっとのことではへこたれないぞ」というような気概が部内に満ちてきたそうです。
まとめ

今回の食トレの記事では、「食事に対する意識」や「親子共に取り組む」ことを中心にお話ししてきました。
高校野球に取り組んでいる選手たちは寮があるような学校であれば食事などの環境には困らないかも知れません。
しかし、大半の学校では通いが基本的なためどうしても親子間での連携や協力が必要になります。