
前回に引き続き、甲子園に出場経験のある強豪校の食トレについてご紹介する記事の第4弾となります。
第1弾

第2弾

第3弾

この記事も前回に引き続き、最初の見出しでは「栄養コラム」と題して、日々練習に取り組んでいる選手たちに必要な栄養関連の情報を提供していければと思います。
今回の記事も日々甲子園を目指す球児たちがどのようにして体を大きくしているのか?そしてその体を大きくするための食事についてご紹介していこうと思います。
栄養コラムvol.2「間食の活用法」

毎日3色しっかりとしたものを食べていたとしても、日常的に体を動かしているアスリートにとっては空腹になってしまうことも少ないくないと思います。
そこで今回のコラムでは選手たちが上手に間食を取り入れることができるように「間食の活用法」についてお話ししていこうと思います。
練習前には「エネルギー源」となるものが望ましい
練習前に間食を食べる場合、これから活動するためにエネルギー源となるものを摂取することが望ましいといえます。
炭水化物を含む食べ物として、おにぎりやパン、サンドイッチ、肉まんといった手軽に食べられるものを準備すると間食としてはかなり良いです。
バナナやみかんといった果物であれば消化に時間がかからないため、さらに食べやすいかも知れません。
また、間食と一緒にとる水分はできるだけカフェインを含まないもの(ミネラルウォーターやお茶など)にすると良いです。コーヒーやウーロン茶などはカフェインを含んでおり、利尿作用があるためあまりお勧めしません。
練習後なら「たんぱく質」がおすすめ
練習後の間食には、運動によって消耗した筋肉を回復させるために「たんぱく質」を含んだものを取り入れるのがおすすめです。
たんぱく質を多く含む食べ物として、プロテインをはじめとして豆乳やヨーグルトなどが挙げられます。
鮭などのたんぱく質を含むおにぎりであればエネルギーも一緒に摂取できるので増量中の選手などにお勧めです。
強豪校の食トレをご紹介!!

前の見出しでは間食にはどのようなものを取り入れることが大切なのかを理解できたかと思います。
ここではさらに具体的に強豪校と言われているチームがどのような食トレに取り組んでいるのかについてご紹介していこうと思います。
東海大菅生(西東京)
量の食事はおかずの品目が多い
東海大菅生の寮の食事は給食委託運営会社が担当していて、栄養のバランスを考えてスポーツ選手用に6週間分のメニューを作成しています。
その中でも特に目を見張るのがおかずの品目の多さ、寮の調理担当の方は「選手たちはご飯の量にノルマがあります。食べる量が多いのでなるべくおかずの数を増やすようにしています。でも、肉が続くと脂肪ばかりが増えてしまうので、時には魚も入れて、その魚も食べやすいように調理するようにしています」と語っています。
ご飯の量を必ず計測し、マネージャーがチェック
寮の夕食は、1杯500gのご飯を2杯食べるのが規則となっています。ご飯500gというのは、漫画や昔話に出てくるような、お茶碗山盛りのお米です。
1杯目はその日の食事当番の選手が盛りますが、2杯目からは自らが盛り付けます。その際には1人1人分量を計測し、マネージャーがチェックします。
計った際に500g以下だった場合はやり直しで、2度目の計測時は30g上乗せのペナルティーが課せられるそうです。
横浜高校(神奈川)
見た目が大事、「女子っぽくアレンジ」
横浜高校で食事を担当している栄養士さんは「今時の選手は“見た目“が大切。茶色っぽく地味な料理だと反応がイマイチ。彩りにはかなりこだわっている」と話しています。
20年間、野球部の選手たちに食事を提供してきた栄養士さんは今時の選手の好みを「女の子が好むようなカフェごはんが大好き」と語っています。
楽天の藤平は10キロ増
選手1人の1日の摂取カロリーは約7000〜8000キロカロリーに設定されています。選手たちは3食の食事のほかに捕食と夜食を日々摂取しています。
横浜高校から楽天に2016年にドラフト1位指名を受けた藤平尚真投手は寮での1日6回の食事で入学時に74キロだった体重が10キロアップの84キロまで増やすことができました。
まとめ
今回の記事では主に「食事量」や「増量を経てプロ野球選手になった例」などを主にご紹介しました。
近年では、食事量よりも栄養素の質などに重きが置かれるようになってきたため、中々「量重視」の食トレは見なくなってきてはいますが、最低限のスポーツ選手に必要な食事量は常にカバーするべきだと考えます。
皆さんもこの記事を参考に増量や食事量のアップに取り組んで見てくださいね。