スマートフォンを利用していると、電話をかけた際に「話し中」となったり、着信拒否されている可能性があることに気付くことがあります。これらの違いを理解することで、相手の状況を正しく把握し、適切な対応を取ることができます。本記事では、「着信拒否」と「話し中」の違いを詳しく解説し、それぞれの設定方法やトラブルシュートについても紹介します。
着信拒否と話し中の基本的な違い

着信拒否とは
着信拒否とは、特定の番号からの電話を自動的にブロックする機能です。相手が着信拒否を設定している場合、発信者は「この電話はお繋ぎできません」や「おかけになった電話番号への通話はお受けできません」などのメッセージが流れることがあります。また、一部のキャリアやスマートフォンでは、着信拒否された場合に「ツーツーツー」という短いビープ音のみが鳴り、明確なメッセージが流れないこともあります。
さらに、着信拒否は特定の電話番号のみならず、非通知や公衆電話などの特定の発信者カテゴリに対しても設定できる場合があります。これにより、不要な営業電話や迷惑電話を効果的に防ぐことができます。一部のスマートフォンでは、特定の時間帯に着信拒否を有効にするスケジュール機能も備わっており、夜間や仕事中にのみブロックすることも可能です。
主な特徴
- 受信側が特定の番号をブロックする設定を行う
- 発信者にはエラーメッセージや即切断が発生する
- キャリアやスマートフォンの設定によって、メッセージが流れない場合もある
- 非通知や公衆電話など特定カテゴリの番号もブロック可能
- 時間帯を指定して着信拒否を有効にするスケジュール機能が利用できる場合がある
話し中とは
話し中とは、相手がすでに別の通話をしているため、新たな着信を受け付けられない状態を指します。この場合、発信者には「話し中」のトーンが流れます。また、一部の電話では、通話中でも着信を受け付ける「キャッチホン」機能を設定することで、通話中でも新しい着信を知らせることができます。
さらに、通話中に新たな着信がある場合、受信側が保留機能を利用して一時的に通話を中断し、別の電話を取ることも可能です。ただし、キャッチホンや保留機能が有効になっていない場合、発信者には「話し中」の音が流れるのみとなります。
また、話し中の状態が長く続く場合、電話回線が混雑している可能性があり、その場合は時間をおいて再度発信すると繋がることがあります。
主な特徴
- 受信側が現在通話中であるため、新たな着信を受けられない
- 発信者には「プープープー」という話し中の音が流れる
- 着信履歴には残る場合がある
- キャッチホン機能がある場合、通話中でも着信を受けることができる
- 保留機能を利用して一時的に通話を中断し、別の電話に対応することも可能
- 長時間話し中の場合、回線が混雑している可能性がある
両者の基本的な機能の違い
項目 | 着信拒否 | 話し中 |
設定者 | 受信者 | なし(通話中の状態) |
発信者側の挙動 | エラーメッセージや即切断 | 話し中のトーンが流れる |
通話履歴 | 残らない場合がある | 残る |
着信拒否の設定方法

iPhoneでの設定方法
- 「設定」アプリを開く
- **「電話」**を選択
- **「着信拒否と着信ID」**をタップ
- **「連絡先を追加」**を選択し、ブロックしたい番号を追加
- **「最近の通話」**から直接ブロックすることも可能で、該当の番号をタップし、「情報」から「この発信者を着信拒否」を選択
- SMSやFaceTimeも同時にブロックすることができ、迷惑な連絡を完全に遮断可能
- **「設定」>「スクリーンタイム」>「制限」**から「不明な発信者を着信拒否」するオプションを活用すると、登録のない番号からの着信をブロックできる
- 解除する場合は、「着信拒否と着信ID」リストから該当の番号を削除すれば、再度着信を受け取れるようになる
- キャリアの設定によっては、iPhoneの設定とは別に通信事業者側で迷惑電話をブロックできる機能が提供されていることもあるため、各キャリアのサポートページを確認するのも有効
Androidでの設定方法
- 「電話」アプリを開く
- ブロックしたい番号の通話履歴を開く
- 「詳細」または「メニュー」ボタンをタップ
- **「番号をブロック」**を選択
通話が繋がらない場合の対策

着信拒否されている可能性がある場合
- 異なる電話番号からかけてみる
- メッセージアプリやメールで確認する
- 相手が着信拒否を解除するよう依頼する(可能であれば)
- 公衆電話や他の回線を利用して試す
- 通話アプリ(LINEやSkypeなど)を使って別の方法で連絡する
- キャリアのサポートセンターに問い合わせて、通話制限が適用されていないか確認する
- 着信拒否リストに自分の番号が入っている可能性を調査し、友人や家族を通じて確認する
- 相手のスマートフォンの設定変更や、OSのアップデートが影響していないか確認する
発信トラブルの原因特定
相手が圏外や電源オフの場合
- 「おかけになった電話は現在電源が入っていないか、電波の届かない場所にあります」というメッセージが流れる
- 相手が飛行機モードを有効にしている場合も同じメッセージが流れる可能性がある
- 一時的な電波障害や通信事業者のメンテナンスの影響を受けている場合も考えられる
- 再起動やSIMカードの抜き差しを行うことで解決することがある
- 相手が海外にいる場合、ローミング設定がオフになっていると通話を受けられない場合がある
- 別の回線(Wi-Fi通話や別の通信キャリア)を試すことで繋がる可能性がある
ネットワークの問題
- Wi-Fi通話や異なる回線で試す
まとめ
「着信拒否」と「話し中」は似ているようで、明確な違いがあります。着信拒否は受信者が意図的に特定の番号をブロックしているのに対し、話し中は単に相手が別の通話中である状態を指します。
また、適切な設定やトラブルシュートの方法を知っておくことで、発信者・受信者双方にとってスムーズな通話が可能になります。